リチウムイオン二次電池は,スマートフォン,ノートパソコンのなどのバッテリーや電気自動車,蓄電装置など,非常に幅広く使われており,長寿命化・高容量化など研究も盛んになっている.リチウムイオン二次電池が熱暴走すると,最悪の場合,発火・爆発に至る危険があるため,安全性試験ではもちろんのこと,充放電サイクル試験などの性能評価試験においても,安全性には十分に配慮しなくてはならない.本稿では,リチウムイオン二次電池の強制加熱ならびに過充電試験における挙動や熱暴走のプロセスの確認,電池が爆発したときの安全機構の有無による影響の検証,恒温器の安全機能の実施検証結果について述べる.
なお,本文の内容は,日科技連 第42回 信頼性・保全性シンポジウムにて報告した内容を一部追記,再構成したものです.
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