自動車メーカやGAFAから未来都市構想が次々に発表されているのは何故か。その答えが本書にまとめられています。「MaaS (Mobility as a Service)」とは、「マイカーという魅力的な移動手段と同等か、それ以上に魅力的なモビリティサービスを提供し、(中略)新しい価値観やライフスタイルを創出していく概念」と本書では紹介されています。
この変革の社会的背景として、超高齢化社会では運転が難しくなり移動手段がなくなるケースが増加します。他方、地球温暖化が深刻で、移動手段の動力源を再生可能エネルギーへシフトするとともに、一家に1台の自家用車の時代から、移動手段を共用する様々なサービスの総合的な提供にシフトした、新しい都市の構築構想が計画されています。これらの変革は数十年単位の都市計画レベルでの大変革です。既に、関連ビジネスに多くの企業が参加していることが紹介されており、今後のビジネス展開でのMaaS全容理解に必須の1冊です。